当院の診療内容のご案内石川県 金沢市 皮膚科 長谷川ひふ科クリニック−HASEGAWA SKIN CLINIC 


 アトピー性皮膚炎、じんましん、水虫、皮膚癌、膠原病、にきび、脱毛症など皮膚科の対象疾患は多岐にわたります。時には皮膚の病変から内蔵の病気が発見されることもあります。「こんなものは皮膚科でいいの?」「これも皮膚病ですか?」と考えられる方もいらっしゃるでしょうが、皮膚科では0歳から100歳まで男女を問わず皮膚にできた病気や現象についてすべてが診察の対象になります。爪や毛髪、陰部の皮膚症状なども皮膚科で診察します。皮膚にできた腫瘍の手術もします(外科でなくても大丈夫です。)。とにかく目に見える所にできたものについては何でも当院にご相談下さい。なお、現在のところ当院の診療は皮膚科の一般診療を中心としています。美容皮膚科はまだ積極的に導入していませんが今後要望に応じて検討していきます。
 以下に主な皮膚疾患の治療方針について簡単にご案内いたします。


アトピー性皮膚炎

@     アトピー性皮膚炎とは・・・特徴的な分布で慢性的に繰り返すかゆみのある湿疹(皮膚症状)が出る病気です。患者さんの多くはアトピー素因(花粉症・喘息・アトピー性皮膚炎に本人または家族がかかったことがあること。およびIgE抗体を作りやすい素因を持っていること。)を持っています。

皮膚症状は多彩な湿疹病変です。額、眼囲、口囲、くび、肘・膝・手首などの関節周囲、背中やお腹などに出やすく、左右対称性に出ます。乳児期は頭、顔にはじまりしばしば全身に拡大していきます。思春期、成人期になると上半身に皮疹が強い傾向があります。ドライスキンもより顕著になってきます。また、慢性に経過する疾患で、乳児では2ヵ月以上、その他では6ヵ月以上継続するものをいいます。

A     当院での治療方針・・・日本皮膚科学会および厚労省の発表した診断治療ガイドラインに沿って、ステロイド外用剤を中心とした治療を行っています。ステロイド外用剤は皮膚科専門医の指導の下で適切に使用すれば安全に使用できる薬剤です。副作用が生じないように年齢、部位、症状にあわせて適切な外用剤を使います。必要に応じて抗アレルギー剤や保湿剤なども併用します。

症状を悪くしないために普段のスキンケアも大切です。また、ダニ、ホコリ、汗、乾燥、心理的ストレス、食物などその人それぞれに増悪因子があります。じっくりと話を聞きながら何が悪いのか患者様とともに考え、指導していきます。必要に応じて検査も行います。慢性の病気ですから、あせらずじっくりと治療していくことが大事です。

ステロイドを使用したくない方はまずはよく話を伺ってから治療方針を考えます。

 

蕁麻疹(じんましん)

@     蕁麻疹(じんましん)とは・・・かゆみを伴う膨疹(ぼうしん、みみずばれのように軽度膨らんだ発疹)が出現します。症状は一過性で数分から数時間で消失し、これが繰り返されます。発症から1ヶ月以内のものを急性蕁麻疹、1ヶ月以上のものを慢性蕁麻疹と呼びます。

 蕁麻疹はアレルギー性(特に食餌性)によるものだけだと考えられるかもしれませんが、非アレルギー性の蕁麻疹(気温の変化、物理的刺激、汗など)も多数あります。しかし、原因のはっきりする蕁麻疹は全体の2割程度だと言われています。血液検査などを行ってもほとんどの場合異常は認められません。ただし、ごくまれに甲状腺疾患や膠原病、感染症などが原因となる場合があります。難治性の場合や特殊な症状の場合には検査が必要な場合があります。

A     蕁麻疹の治療・・・一般的には抗ヒスタミン剤の内服が第1選択です。重症の場合には副腎皮質ホルモン(ステロイド)の投与が行われる場合があります。なかなかコントロールできない場合にはいろいろな抗ヒスタミン剤を試します。そのほか、H2ブロッカーや漢方薬などを併用することもあります。抗ヒスタミン剤は副作用で眠くなることがあり注意が必要です。

 内服薬は効果があっても急にやめると再発することがありますので、症状をよく見ながら医師の指導を受けながら徐々に減量していきましょう。

 

尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)

@     尋常性乾癬とは・・・銀白色のふけのようなもの(鱗屑)が付着する赤いくっきりとしたやや盛り上がった発疹(紅斑)が全身とくに頭・肘・膝・腰などにできます。原因まだ不明ですが、遺伝的素因やストレス、食生活などが関係していると言われています。難治性の慢性疾患です。乾癬はうつる病気だと誤解されることがありますが、伝染することはありません。

A     乾癬の治療方針・・・難治性の病気で現在のところ完全に治してしまう方法はありません。しかし、治療によりある程度コントロールすることができます。まずは外用療法(ステロイド、ビタミンD3など)からはじめることが多いです。外用療法でコントロールできない場合には内服療法(エトレチナート、シクロスポリンなど)、紫外線療法(PUVA、ナローバンドUVB)などを症状に応じて組み合わせておこないます。

 

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

@     掌蹠膿疱症とは・・・手のひらと足の裏に膿疱(膿を持った発疹)を生じる難治性の慢性疾患です。原因は不明ですが虫歯・扁桃炎などの感染症・金属アレルギーが関連している場合があります。また、喫煙で悪化することが知られています。

A     治療方針・・・尋常性乾癬とほぼ同様の治療を行います。まずは外用剤で治療開始します。改善しない場合には抗生剤の内服や紫外線療法などを組み合わせていきます。扁桃腺を切除することや虫歯の治療により手足の症状が改善する場合があり、耳鼻咽喉科や歯科などとの連携が必要になる場合もあります。

 

尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)

@     尋常性白斑とは・・・原因不明の皮膚が白くなる病気で「しろなまず」ともいわれます。皮膚の色素産生細胞の異常により色素(メラニン)が減少、消失し、白くなります。

A     治療方針・・・紫外線療法、外用療法(ステロイドなど)、表皮移植術などがあります。紫外線療法の中でもナローバンドUVBが最も有効であるといわれています。当院でも照射することができます。改善してくるまでにはかなりの時間を要しますので、あせらずに治療に取り組みましょう。

 

ナローバンドUVB(紫外線照射器)

 当院では最新式の紫外線照射機を導入しています。UVAおよびナローバンドUVBの照射が可能です。ナローバンドUVBは近年各種疾患に使われ、従来のPUVA療法やUVB照射と比べて安全かつ簡便に施行できて有効性も確認されています。乾癬(かんせん)、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)、白斑(はくはん)、脱毛症などの治療に有効です。

 

水虫(白癬症)

@     水虫とは・・・水虫の原因は「白癬菌」というカビ(真菌)です。「白癬菌」は全身どこにでもうつる可能性があります。足に感染し発症したものを「水虫(足白癬)」と呼んでいます。水虫には@趾間型(指の間がふやけてじくじくする)A小水疱型(主に土踏まずなどに小さい水ぶくれができる)B角化型(足の裏、特にかかとが硬く厚くなる)があります。また、爪にも感染し白く濁ったり厚くなったりします。(爪白癬)

A     水虫の治療・・・水虫は治らないと諦めていませんか?水虫はちゃんと治療すれば治る病気です。「中途半端な治療になっている」「家族から再感染する」「診断が違う」など治りにくい理由はいろいろあります。確実な診断と適切な指導で治療していきます。また、爪の水虫(爪白癬)や足の裏の硬い水虫(角化型)は塗り薬だけでは十分な効果が期待できません。そのため主に内服薬で治療します。1日1回連日内服する方法や短期間にまとめて内服するパルス療法などがあります。その方の症状や基礎疾患の有無などを考慮して投与します。内服治療の場合はまれに肝機能障害や胃部不快感などの副作用が生じることがあるため定期的な通院が必要です。

 

 

イボ(ウイルス性疣贅)

@     ウイルス性疣贅とは・・・ヒト乳頭腫ウイルスが皮膚に感染してごつごつとしたイボが生じます。多発する場合もあります。手足に生じることが多い病気です。ウオノメやタコと思い、市販の治療薬を使っている方もしばしば見かけます。診断によって治療法は大きく違いますのでできれば専門医の診察を受けることをお勧めします。

A     治療方針・・・液体窒素による冷凍療法が広く一般的に行われています。かなり強い痛みを伴うことが欠点です。苦痛で通院を断念する方もいます。そこで当院では痛みを伴わない治療も取り入れております(ビタミンD3軟膏外用、モノクロール酢酸塗布、漢方薬など)。診察時に相談しながら治療方針を決めます。処置を続ける際には1〜2週間に1度の通院が必要です。数ヶ月の通院が必要になることが多いようです。

 

水イボ(伝染性軟属腫、でんせんせいなんぞくしゅ)

@     伝染性軟属腫とは・・・抵抗力の弱い乳幼児から小児に見られるウイルス疾患です。小学校高学年以上になるとほとんど患者さんはいません。米粒大までの小さな丸いイボができます。中には百個以上に増える場合があります。プールなどでの接触やタオルなどを介して伝染します。

A     治療方針・・・ピンセットを用いて一つ一つ摘除するのがもっとも確実な方法です。しかし、痛みを伴うため、小さいお子さんにとってはかなり苦痛となり、それがきっかけとなって病院嫌いになる方もいるようです。半年から2年ほどで自然治癒するといわれているため、近年は小児科の先生を中心として放置するように指導する医師が多くなってきました。しかし、保育園やスイミングスクールで治療してくるように強く指導される場合があり、苦慮して来院される保護者の方もいらっしゃいます。その際には痛みを少しでも少なくする工夫や摘除する方法以外の治療法(確実な方法は少ない)を相談しながら行っています。

 

帯状疱疹(たいじょうほうしん)

@     帯状疱疹とは・・・小さな水疱が帯状に生じそこに強い痛みを伴う病気です。ヘルペスウイルスの一種(水痘帯状疱疹ウイルス)による感染症です。「みずぼうそう(水痘)」と同じウイルスです。子供のころに水痘に罹患した後ウイルスは神経の中に潜んでいます(潜伏感染)。それが病気・疲労・老化などにより抵抗力が落ちると、再びウイルスが活動をはじめ(再活性化)、体の一本の神経にそって出てきます。ウイルスによりその神経が傷害されるため強い痛みを感じます。放置すると神経痛が長く残ることがあります(帯状疱疹後神経痛)。普通は一生に一度だけですが、まれに再発する人もいます。

A     治療方針・・・治療は早い時期(できれば発症3日以内)に抗ウイルス剤を使用することが有効です。痛み止めの内服薬やビタミン剤なども併用します。体力が落ちた時に発症することが多い病気ですので、無理をせず安静にしてください。冷えると痛みが強くなりますので保温が大切です。不幸にして痛みが残ると治療に難渋する場合があります。投薬などで改善しない場合にはペインクリニック(麻酔科)への紹介を考慮いたします。

 

ホクロ(母斑細胞母斑)・皮膚良性腫瘍および皮膚癌

 皮膚には良性悪性含めていろいろな腫瘍があります。診断によって治療方針や予後が大きく異なります。専門医でなければ皮膚癌を見過ごしてしまうこともしばしばあります。また、ホクロが気になり取りたい方はたくさんいらっしゃると思います。レーザー治療などでは自費診療となることもありますが、手術などの方法を用いれば健康保険の適応となります。日帰りの簡単な手術で済みます。当院でも小さなものやごく早期の皮膚癌ならば手術や冷凍療法などの方法で治療は可能です。大きいものや進行癌などは適切な医療機関にご紹介いたします。

当院では顔面などのものは傷跡ができるだけ目立たなくなるように工夫をした手術を行っています。

 

ダーモスコピー

10倍拡大鏡にゼリーをつけて、病変部(皮膚腫瘍など)を詳細に観察する検査です。主に悪性黒色腫をはじめとする皮膚癌の診断に用います。非侵襲的な検査ですので患部を傷つけることや痛い思いをせずに詳しく観察することができます。観察した画像はデジタルカメラで撮影保存することができます。その場で患者様ご本人にもその画像を見ていただくこともできます。(保険適応)

 

ウオノメやタコ

 ウオノメ(鶏眼)やタコ(胼胝)は足の裏や指に関節のある所など強い力のかかるところが硬くなったものです。足の裏のものは大きくなると強い痛みで歩行困難になることもあります。また、糖尿病や血行障害などがあるとそこから深い傷を形成することもあり、それが原因で足を切断しなければならないことさえあります。治療は硬い部分をはさみやメスなどを用いて削り取ります。しかし、足にあっていない靴や歩行障害などがあるとすぐに再発します。当院では処置を行うとともに義肢装具士と提携してオーダーメードの靴や中敷きの製作をご提案しています。

 

陥入爪、巻き爪

 足の爪(特に母趾爪)の側縁が丸く食い込んだものです。軽症であれば爪を長めに伸ばすように指導するだけで痛みなどの症状は緩和します。しかし、重症になるとそれだけでは改善しません。手術で食い込んだ爪を取り除く方法(フェノール法など)もありますが、痛みを伴わない形状記憶合金による治療などもあります。いろいろな方法がありますので患者様と相談しながら治療方針を決めていきます。なお、形状記憶合金による治療は保険適応外です。

 

円形脱毛症

@     円形脱毛症とは・・・ストレスなどが原因といわれるが詳しい原因は不明です。自己免疫の関与が考えられています。単発の場合は比較的治癒率が高いが、広範囲の場合や多発する場合に難治性となることがあります。

A     治療方針・・・外用剤(ステロイド、塩酸カルプロニウムなど)、内服療法(ステロイドなど)、紫外線療法、冷凍療法、局所免疫療法(SADBEなど)などさまざまな治療法があります。どの治療も長所短所があり、100%治るという治療法はありません。まずは外用療法から開始する場合が多いです。SADBE(squaric acid dybutylesterの略 )による局所免疫療法は比較的効果的な最新の治療法です。長期の治療になることが多いので反応を見ながらあせらずじっくり治療に取り組む必要があります。

プロペシア

男性型脱毛(AGA)の治療薬です。当院でも取り扱っております。AGAの原因となる男性ホルモンの一部を抑制する内服薬です。AGA以外にもいろいろな脱毛症がありますので必ず専門医の診断を受けてください。また、自費診療(保険外診療)となりますのであらかじめご了承下さい。


 

美白クリーム(ハイドロキノン配合軟膏)

 当院ではグラファ社のハイドロキノン配合軟膏(メラノキュアHQ)を取り扱っております。医療用の美白軟膏です。しみやそばかす、色素沈着などに有効です。適応にならない疾患もありますので必ず診察を受けてください。また、自費診療(保険外診療)となりますのであらかじめご了承下さい。

 

 

医療用石けん(しみ、そばかす、ニキビなどの対策に

当院ではジェイ・ヒューイット社の医療用石けん(メディソープ)を取り扱っております。4種類の石けんがあり患者様の肌の性質やお悩みにあわせて使用していただいております。お気軽にご相談下さい。

医療用石鹸

                   各 25g 500円(消費税込)で取扱しております。


メディソープ パパイン(弱ピーリングソープ)
パパイン酵素0.2%配合。敏感肌用。植物性の蛋白分解酵素配合で老化角質などの汚れを分解し、シミくすみなどを軽減しニキビを予防します。
メディソープ クリア(強力ピーリングソープ) AHA(フルーツ酸)5%配合。古い角質の強力なピーリング効果があります。ニキビの予防に特に効果があります。
メディソープ ホワイト(アンチエイジングソープ) レチノール(ビタミンA)0.25%配合。皮膚の新陳代謝を促進し皮膚のハリをよみがえらせます。皮脂の分泌も抑制します。
メディソープ HQ+(ホワイトニングソープ) ハイドロキノン2%配合。しみ、そばかすの原因であるメラニンを抑制し、美白効果が得られます。


 

ピアス

ピアスの穴あけは医療行為です。自分で針などを用いてあけると感染や金属アレルギーなどのトラブルのもとです。ピアスの穴あけは衛生管理の整った医療機関で行いましょう。当院では耳たぶにのみ施行いたしております。専用瞬間装着器を使用しますので、ほとんど痛みを感じません。料金は片方だけで4200円、両方の場合は6300円です。(診察料、消費税込み)また、金属アレルギーのある方にも対応できるようチタン製のファーストピアスも用意できますのでご相談下さい。

 HOME

All Rights Reserved,Copyright ©HASEGAWA SKIN CLINIC.2007